東京都千代田区の「日本カメラ博物館」の特別展として、「写ルンです」をはじめとしたレンズ付きフィルムが300点以上展示されているらしい。
ちょっと行ってみたい。
↓ニュースソース
特別展:「写ルンです」集合! きょうから、千代田・日本カメラ博物館で /東京 – 毎日新聞
忘れていた存在「レンズ付きフィルム」
っていうか、「写ルンです」ってまだ売れているんですね。いままでに世界で19億以上売れているとか。すごいなあ。
私などは完全に「デジカメ」→「スマホカメラ」に移行してしまっていて、フィルム写真とはまったく縁が切れておりました。一眼レフも最近ではほとんど使っていない体たらく。便利さって怖い。
レンズ付きフィルムっていう言い方はしてなかったです。使い捨てカメラって言ってた。 物は言いよう。
写真はポーズをとるものでしたよね
「写ルンです」が発売されたのは、私が中学生のときか。それ以前は、当たり前だけど私も含めまわりの友人たちはカメラなんて日常的には携帯していません。せいぜい何かのイベント時に親のカメラを拝借してきて、24枚とか36枚とかのフィルムの残り枚数を気にしながら、ここぞ!というショットのみを撮影していました。
なので、ほとんどみんなカメラ目線で、撮影されることを意識している写真が出来上がります。フフ、ちょっと笑える。昔の写真が昔っぽい理由のひとつに、このカメラ目線やポーズもあるかもしれませんね。大人も子供も、カメラの前では、ちょっとカワイイ。
そんなんですから、普段の何気ない生活のスナップ的な写真などほとんど残せるわけもなく、ご多分に漏れず私の幼少期の写真もそれほど多くは残っていません。
今もあるのか?アルバム回し
遠足などで先生や学校関係者の方が撮影した写真は、後日教室でアルバムが回され、自分が欲しい写真の横に名前を記入。そして、焼き増し代を払って写真をもらっていたのを思い出した。懐かしい。
好きな子の写真が欲しいんですけど、自分が写っていない写真を買うのは、恥ずかしいっ。みんなにバレちゃうもん。下世話なヤツが必ず一人はいて「こいつ〇〇ちゃんの写真買ってる~!」と騒がれること請け合い。死んで欲しい。
そういうのって、今でもあるのかなあ。
「写ルンです」登場で、写真が一気に身近に
とにかく、カメラや写真はいまほど身近ではなかったですよね。
「写ルンです」の登場はカルチャーショックでした。通常のカメラですら、オートフォーカス機能があったりなかったりした中で、思ったよりもキレイな写真が撮れるんですよね。なんか、わざわざ親に「カメラ貸して~」お願いして、重いカメラ持って出かけるのが馬鹿らしく思えてきたことを覚えています。コンビニで売っているので、どこでも手に入れられたし。
話は脱線しますが、私が住んでいた地域でコンビニが浸透するのも同じくらいの時期だったか…。いろんな状況が合いまって、すごい普及した。
その後、フラッシュ機能が付いたり、ISO800で夜でもキレイ、とか。どんどん進化していって、面白かったなあ。
あの頃は、カメラの現像サービスの全盛期だったんではないでしょうか。
身近で手軽になっても、やはりデジタルとは大きな隔たりがありますね
「写ルンです」で写真が身近になったとはいえ、デジカメと違い現像してみるまでどんな写真かわからないので、楽しみと不安が混ざったワクワク感はあったかなあ。現像代要らずのデジタルと違って、貧乏人にはフィルム一枚一枚が貴重ですから、そうむやみに撮るわけにもいかないですし。
写真を撮るときに「記録を残すぞ!」「シャッターチャンスを逃さないぞ!」という気持ちは今よりも強かったはず。そういう嗅覚やスキルは、絶対に衰えてるよねえ…。便利さの弊害か。
便利さって、社会全体には相当大きな貢献をしている反面、”個”としての能力をどんどん奪っている気がする。スキルだけならまだしも、メンタルに与える影響も大きいかもしれない。そこ掘り下げていくと、終わらなくなるからこのあたりで…。
最後に。
自分、カメラ好きだったんだな。